動産譲渡・債権譲渡登記
2021.09.27
「よくあるご質問」動産譲渡登記・債権譲渡登記について
産譲渡登記を利用するメリットは
動産譲渡の対抗要件は、動産の引渡しによって備えることができるが、占有改定の方法により譲渡人に目的動産の利用を認める譲渡担保では、外形上その存在が判然としないため、後日動産を取得する者が現れ、紛争が生じるおそれがあるので、動産譲渡登記を利用して対抗要件を具備することにより、紛争を未然に防止することができます。
倉庫内の在庫商品について動産譲渡登記をした後、当該倉庫から在庫商品の一部が搬出された場合には、当該商品には動産譲渡登記の効力は及ばないのですか?
倉庫内の在庫商品について動産譲渡登記をする場合には、譲渡の対象となる動産を特定するために、「動産の種類」及び「保管場所の所在地」を登記事項として記録するほか、有益事項として倉庫の名称等を記録することができます。動産譲渡登記の効力は、原則として、当該動産がそれらの記載事項により特定された範囲内にある限りにおいて、及ぶこととなります。
通常の営業の範囲内で搬出された動産には、動産譲渡登記の効力は及ばないものと考えられます。
※登記すべき事項等のうち、譲渡の対象たる動産を特定し、公示するための情報としては、必須の記録事項である「譲渡に係る動産を特定するために必要な事項」と、当事者が任意に記録することのできる「有益事項」とがあり、有益事項は【備考】として記録されます。
債権譲渡登記を利用するメリットは
債権譲渡登記が無かった時代には、債権譲渡を希望する企業、買取事業者及び売掛先の三社間の合意での契約が一般的でしたので、利用したくても、売掛先に資金繰りが厳しいのではないかと勘ぐられてしまう可能性が出てくるためなかなか契約に至らなかったが、債権譲渡登記制度が設立されたことで、売掛先の同意無しで行えるようになりました。資金調達が簡便に行えるようになった。
債務者対抗要件は、債権譲渡登記後、その必要が生じた時点で、債務者に対して、債権の譲渡及び登記をしたことにつき登記事項証明書を交付して通知する方法等により、具備することができ、債務者が特定していない将来債権の譲渡についても、対抗要件を具備することが可能。